Final Act 補足
実写版美少女戦士セーラームーン Final Act (Act.49)。
最後はハッピーエンド! という話。 *1 *2
戦いの場−。
泣きながら、両手で剣を持つ、セーラームーン。
そこに、衛の手が添えられる。その顔を見あげるムーン。
ムーンの涙が、剣に落ちると、剣が輝き始める。
それを黙ってみている事しかできない レイ、まこと、亜美。
まこと「やめろ!」 *3
亜美「!」
起こって欲しくない事・・・、たまらず、眼を逸らしてしまうレイ。
ムーン「衛!」
エンディミオンの剣を構えたまま、ブラック・エンディミオンに突進していくセーラームーン。
セーラームーンの構えた剣によって、貫かれるブラック・エンディミオン。
その瞬間、あたりは、白い光に包まれていく−。
ムーンの脳裏に、衛との楽しかった想い出がよみがえり、消えていく・・・・・・。
雫が落ち、波紋が広がるイメージ・・・。
ゆっくりと場面が切り替わると、そこは、洞窟の中−。
斃れているマスター・エンディミオンの上体を支えながら、傍らに座るセーラームーン。 *4 *5
その表情は、うつろだ・・・。
その場にゆっくりとたどり着く、亜美、レイ、まこと。 *6 *7
反対からも、ゆっくりと、誰かが現われる。
・・・クインベリルだ! *8
まこと「クインベリル!」
その姿をみて、セーラームーンを守るべく、動き出す3人。
そんな様子など構わず、悲しげに、斃れているエンディミオンを見つめるクインベリル。 *9
ムーンを護るように、ベリルの前に立つ、まこと。
放心状態のまま、座り込んで動かないムーンを、無理やり抱えるように起こし、動かす亜美、レイ。
クインベリル「エンディミオン・・・。クインメタリアも消えたか・・・。」 *10
自分から全てを奪う憎い相手・・・、セーラームーンを睨むクインベリル。
クインベリル「プリンセス! なぜお前は、わらわから、何もかも奪おうとするのだ?」
クインベリル「前世の昔から、エンディミオンも、富も権力も・・・。」
クインベリル「そして、今度はクインメタリアまで・・・。」
クインベリル「お前こそ、災いをなす者・・・。大いなる悪だ!
その言葉に反論する まこと。
まこと「違う! うさぎは、あんたやメタリアから、この星を護ったんだ!」
一瞬の間をおいて・・・、
ベリルは、ゆっくりと、しかし、決定的な一言を発する。
クインベリル「エンディミオンを殺してな・・・。」
何を言うんだ・・・それは元々お前が・・・、セーラー戦士が変わらず、ベリルと対峙する中、
亜美は、ムーンの様子がおかしい事に気がつく。 *11
何かをつぶやいている・・・。
ムーン「・・、・・・・・・・・・・・・・・。」
ムーン「・・、・・・・・・・・・・・・・・。」
ムーン「・・、エンディミオンを殺した・・・。」
この状態は! あの時と同じ! ・・・プリンセスが目覚めてしまう!
慌てる亜美。
ムーン「私が、エンディミオンを殺した・・・。」
亜美「!」
亜美「うさぎちゃん! ダメ!」
今、プリンセスが目覚めては、たいへんな事に・・・。
動揺を隠せないレイ。
ムーン「エンディミオンが死んだ・・・。」
レイ「うさぎ!」
ムーン「エンディミオーン!」
愛しいエンディミオンの名を叫び、
その瞬間、光り輝き始めるセーラームーン。
光の波動の中、じっとこらえるクインベリル。 *12
弾き飛ばされる、亜美、レイ、まこと。 *13
ついに、プリンセス・セーラームーンに変身し、
プリンセス・セレニティの人格が出てきてしまう・・・。
プリンセスセーラームーン「この星を・・・、全てを終わらせる・・・。」
プリンセスセーラームーン「エンディミオンとともに・・・。」
光の粒子となって、消えていくエンディミオンの身体。
亜美「うさぎちゃん・・・・・・。」
地響きを上げ始める大地。
プリンセスが、チカラを使い始めたのだ。
プリンセスセーラームーンの足元の石が浮き始める。
ベリルを冷ややかに見つめるプリンセスセーラームーン。
たじろいで、見つめ返すクインベリル。
ベリルの身を案じ、跳躍して現われるジェダイト。 *14
ジェダイト「ベリル様!危険です!」
輝きはじめるティアラ。そして、プリンセスセーラームーン。
クインベリル「たかが、小娘と思っていたが・・・・・・。」 *15 *16
ジェダイト「ベリル様!」
ベリルの前に割って入り、護るべく、ベリルと跳躍して逃げるジェダイト。
ベリルのいた位置に、多数の石がすごい速度で飛んでくる。
地に伏して、身を守っている亜美、レイ、まこと。
プリンセスセーラームーンの制御を離れたのか、いくつかの石が宙から降ってくる。 *17 *18 *19
周囲を見回し、立ち上がる3人。
まこと「うさぎは・・・?」
レイ「あそこよ!」
歩いて、洞窟の奥に消えていこうとするプリンセスセーラームーン。
亜美「うさぎちゃん!」
誰よりも速く、大好きなうさぎちゃんのところに駆けつけようとする亜美。
プリンセスセーラームーンに向かって、駆けて行く。
だが、プリンセスセーラームーンは、剣 *20 から、
光を放ち、亜美にも攻撃を加える。 *21
弾き飛ばされる亜美。
振り向きにせずに、そのまま歩いていくプリンセスセーラームーン。
レイ「亜美ちゃん!」
地に伏している亜美に、驚き、駆け寄るレイ、まこと。
うさぎが・・・、いや、プリンセスが、亜美ちゃんを攻撃した!
まこと「私達まで、攻撃するなんて・・・。」
レイ「本当に、星を滅ぼしてしまうかも・・・。」
その言葉を聞いて、苦しそうに、だが決意をこめて、亜美が立ち上がる。
亜美「止めなきゃ・・・・・・。」
亜美「うさぎちゃん、止めなきゃ。」
亜美「うさぎちゃんと・・・、戦っても。」 *22
座り込んだまま、亜美の言葉を驚愕して見上げるレイ、まこと。
言葉の意味を理解した まことが、立ち上がって叫ぶ。
まこと「そんな事、できないよ!」
まこと「うさぎと戦うなんて・・・。」
そんな まことの言葉にも振り向きもせず、瞬きひとつせずに、亜美が言う。
亜美「わたし・・・、戦えるよ。」
亜美「本当は、うさぎちゃんが一番、星を滅ぼしたくないはずだから。」
亜美「だから・・・、戦う!」 *23 *24
うさぎの願いの為に、大好きな うさぎと戦う。
亜美の悲壮な決意を聞き、亜美を凝視しながら、立ち上がるレイ。
まことも、亜美を悲しげに見つめる。
まこと「亜美ちゃん・・・・・。」
決意のままに、躊躇いなく、メイクアップする亜美。
それを見つめていたレイ、まこと も、メイクアップする。
メイクアップした3戦士は、そのまま、プリンセスセーラームーンの消えた方向へ走り出していく。
プリンセスセーラームーンに追いつく
セーラーマーキュリー、セーラーマーズ、セーラージュピター。
だが、プリンセスセーラームーンは、月の妖魔 *25 *26 を大量に召還する。
セーラー戦士から、プリンセスセーラームーンを護るように、行く手を遮る 月の妖魔達。
マーキュリー「どいて!」
誰よりも先に、うさぎちゃんのところへ!
ファイティング・ポーズをとるマーズ、ジュピターを尻目に、月の妖魔に突進していくマーキュリー。
だが、高速で移動する 月の妖魔の動きが捉えきれずに、何度も、壁に弾き飛ばされてしまう。
個人戦を強いられるセーラー戦士達。 *27
地を転がるマーキュリー。
月の妖魔2体の前で、泥だらけになりながら、立ち上がる。
今までに戦った事もない程の強敵。
その時、セーラーマーキュリーの中で、新たなチカラが目覚める。
セーラースタータンバリン(マーキュリー)を構えるマーキュリー。
マーキュリー「水よ・・・、水星よ・・・。私にチカラを・・・。」
マーキュリーが願いをこめると、セーラースタータンバリンが、水の剣 *28 *29 に変化する。 *30
水の剣を構えるマーキュリー。
マーキュリー(うさぎちゃん・・・、待って・・・。)
うさぎちゃんを止めたい! 月の妖魔に突進していくマーキュリー。
その間も、優雅に歩いていくプリンセスセーラームーン。
マーズの前にも、立ちはだかる月の妖魔が4体。 *31
必死に戦うが、やはり、月の妖魔の前に苦戦してしまう。
セーラースタータンバリン(マーズ)と、セーラースタータンバリン(ヴィーナス!)を構える。
ヴィーナスから託されたタンバリンを、じっと見つめるマーズ。
マーズ「炎よ! 火星よ! 私にチカラを!」 *32 *33
マーズが願いをこめると、2つのセーラースタータンバリンが、炎の剣 *34、金の剣 *35 *36 に変化する。
マーズ(うさぎを行かせる訳には・・・。)
うさぎを行かせては、全てが滅ぶ! 月の妖魔に突進していくマーズ。
その瞬間も、ゆっくりと、あくまで優雅に歩くプリンセスセーラームーン。
月の妖魔に苦戦しているのは、ジュピターも同じだ。
捕らえどころの攻撃を行ってくる月の妖魔2体を前に、反撃もままならない。 *37
セーラースタータンバリン(ジュピター)を構える。
ジュピター「雷よ! 木星よ! 私にチカラを!」
ジュピターが願いをこめると、セーラースタータンバリンが、雷の長刀 *38 に変化する。
ジュピター(うさぎ・・・。) *39
うさぎと戦うなんてできない! でも・・・。 月の妖魔に突進していくジュピター。
ゆっくりと、歩いていくプリンセスセーラームーン。
ついに、ある場所に到達してしまう。
その時、プリンセスセーラームーンの足元に、4つの属性の攻撃が!
冷たい表情のまま、ゆっくりと振り返るプリンセスセーラームーン。
そこには、強敵である月の妖魔を倒して、やっとたどり着いたマーキュリー、マーズ、ジュピターの姿が。
プリンセスセーラームーンを前に複雑な表情の3戦士。
マーズ「うさぎ・・・。」
だが、プリンセスセーラームーンの眼差しは冷たい・・・。
3戦士の前に立ちはだかるように、再び召還される多数の 月の妖魔。 *40
再び、歩き始めたプリンセスセーラームーンが、岩の上にゆっくりと登り、こちらを振り向くと、身体が光始める。
その瞬間、動きが止まる 月の妖魔。
大地が轟音をあげて、揺れ始める!
ダークキングダム−。
崩れ落ちる内壁。
惨状の中でも、何事もないように、佇むクインベリル。
ベリルが見つめる先・・・、クリンメタリアは、すでに無い・・・。
もはや、全てを失った・・・、おかしそうに笑うクインベリル。
ジェダイト「ベリル様。ダークキングダムが崩れます!」
ベリルを気遣うジェダイト。
クインベリル「逃げたければ逃げるがよい。わらわは、この城から離れぬ。」
ジェダイト「では、私も!」
クインベリル「もうよい・・・。女王様遊びは終わりだ。」
ジェダイトにかけていた術を解くクインベリル。
もはや束縛しているものはない。自由の身となったジェダイト。
これで、ジェダイトも去るはず・・・と。だが、しばらくしても去った気配がない。
ベリルが振り返ると、変わらずに、膝をつき、控えているジェダイト。
クインベリル「何をしておる。術は解いたはず。」
ジェダイト「私は・・・、ベリル様を主と決めております。」
クインベリル「なに?」
ジェダイト「絶対にお傍を離れません!」
ジェダイトの言葉に、戸惑うベリル。
自分には、慕ってくれる者がいる。全てを失った訳ではなかった・・・。
嬉しさをつつみ隠すように、やっと語り掛ける。
クインベリル「・・・おまえは、愚か者だな。」
ジェダイト「は!」
軽く微笑み、そっと手を差し出すベリル。
恭しく近づき、手をとろうとするジェダイト。
ジェダイトの手が、クインベリルの手に触れようとした時、
二人は、音を立てて崩壊するダークキングダムの瓦礫に飲み込まれていく。
月の妖魔を前に、変わらず苦戦している3戦士。 *41 *42
どうしても、プリンセスセーラームーンの元まで、たどり着く事ができない。
光続けるプリンセスセーラームーン。
ゆっくりと、天を仰ぐと、降り注ぐ光。
その光を浴びると、違う光色で輝き始めるプリンセスセーラームーン。
その様子に、ジュピターが気付く。
今度は様子が違う! まずい!
ジュピター「うさぎ!」
チカラを発動する為に、ゆっくりと浮かんでいく プリンセスセーラームーン。
今、止めなくては! 全てが終わる!
だが、その願いとは逆に、月の妖魔に倒されてしまう3戦士。
マーズ(止められない!) *43
ジュピター(前世が繰り返されるのか・・・。) *44 *45
マーキュリー(その向こうに、大切な人たちが、いっぱい いるんだよ。) *46
マーキュリー(うさぎちゃん!) *47
宙に浮かぶプリンセスセーラームーン。
3戦士を倒し、役割を終えた 月の妖魔たちは、ゆっくりと消えていく。
プリンセスセーラームーンは、そっと目を閉じ、愛しい人の名を呼ぶ。
・・・・・・チカラを発動する為に。
プリンセスセーラームーン「エンディミオン・・・。」
地に伏せたまま、その様子を、それぞれの想いで見つめる事しかできない3戦士。 *48 *49 *50
マーキュリー「うさぎちゃん!」 *51 *52
マーキュリーの悲痛な叫びも、プリンセスセーラームーンには届かない。
徐々に強くなっていく光。
ついには、完全に光に飲み込まれるプリンセスセーラームーン。
街角−。
プリンセスの発した光に、すべてが飲み込まれていく。
月野家 うさぎの部屋−。
ルナ(人間体)「アルテミス・・・。」
アルテミス「同じだ・・・。また、星が滅ぶ。」
光に飲み込まれていく2匹。
月野家 リビング−。
ゲームの取り合いをしている月野育子ママと進悟も・・・。
十番中学校−。
掃除をする 大坂なる、阿部香奈美、木村桃子も・・・。 *53 担任の桜田春菜も・・・。 *54
クラウン−。
カメ吉にエサをやる 古幡元基も・・・。
路上販売−。
巨大なツノの置物を満足げに持つ ネフライトも・・・。 *55 *56
クラウンの秘密の部屋も・・・。
全てが、光に包まれて、消えていく・・・。
マーズ(うさぎ・・・・・・。) *57
ジュピター(うさぎ・・・・・・。) *58
マーキュリー(うさぎちゃん・・・。) *59
力尽き、斃れていく セーラー戦士達も、光に飲み込まれていく・・・。
都市が、地球が、全てが、光に包まれて、消えていく・・・。
プリンセスセーラームーンが、ゆっくりと眼をあけると、
星は滅び、全ては、砂の世界に変わってしまっている。 *60
プリンセスセーラームーン「星が・・・。」
全てを滅し、目的を達したプリンセス・セレニティの人格が弱まり、
代わりに、月野うさぎの人格が現われる。
今、どんな状況に置かれているかを理解した うさぎ。
星の破滅を止められなかった悲しさで、プリンセスセーラームーンの姿のままで泣く。 *61
どうしていいのかわからない うさぎ。
プリンセスセーラームーン「わたし・・・。」
エンディミオン「うさぎ!」
夢なのか、そこには、マスター・エンディミオンが立っている。
エンディミオンに駆け寄るプリンセスセーラームーン。
胸に頬を寄せ、泣きながら、言う。
プリンセスセーラームーン「私、ダメだったんだね。」
プリンセスセーラームーン「星を滅ぼさないって、約束したのに。」
プリンセスセーラームーンの両肩に手を置き、優しく語り掛けるエンディミオン。
エンディミオン「でも・・・、まだ終わりじゃない。」
プリンセスセーラームーン「え?」
エンディミオン「幻の銀水晶のチカラを全部開放するんだ。」
エンディミオン「今度は、星を救う為に。」
プリンセスセーラームーン「やる! そんな事できるなら、やるよ!」
少し悲しげな表情になり、エンディミオンが続ける。
エンディミオン「・・・その代わり、たぶん、お前の命は・・・。」
プリンセスセーラームーン「・・・それでもいい。みんなが助かるなら。」
エンディミオン「たぶんこれが、俺とお前がやらなきゃいけない事だったんだ。」
エンディミオン「前世に決着をつける為に。」
頷くプリンセスセーラームーン。
エンディミオン「前世で、滅ぼしてしまった者達の為に。」
より強く頷くプリンセスセーラームーン。
優しくプリンセスセーラームーンを抱きしめ、見つめるエンディミオン。
エンディミオン「本当は、お前を助けたかった。」
エンディミオン「・・・ごめん。」
プリンセスセーラームーン「私こそ、ごめんね。」
エンディミオン「うさぎ!」
きつくプリンセスセーラームーンを抱きしめるエンディミオン。
砂の世界を歩くプリンセス・セレニティとマスター・エンディミオン。
プリンセス・セレニティ(亜美ちゃん、レイちゃん、まこちゃん、みんな、)
プリンセス・セレニティ(私のせいで、辛い想いをさせてごめんね。)
プリンセス・セレニティ(いつも助けてもらってばっかりで、それもごめんなさい。)
プリンセス・セレニティ(ずっと、いっしょにいてくれて、ありがとう。)
崩れ残った石柱の前にたどり着く。 *62
見つめあうプリンセス・セレニティ *63 とマスター・エンディミオン。
セレニティの左手の薬指に、指輪をはめるエンディミオン。 *64
微笑みあう二人がそっとキスをすると、周囲に、光があふれていく・・・。
荒廃した地球を、優しい光の帯が、護るように包み・・・、世界は復活していく・・・。 *65
幻の銀水晶のチカラを開放した事によって、力尽き、斃れているプリンセス・セレニティとマスター・エンディミオン。 *66
つながれた手の中には、二人の愛の証である『ムーンフェイズの時計』が。
二人は、強くなった風で、砂に埋もれていく・・・。
復活した世界−。
明るい色の花が咲き乱れている。
十番中学校−。
騒いでいる生徒達。 *67 *68
担任の桜田春菜先生が入室してくる。 *69 *70 *71
ホームルームが始まる。
全員「おはようございます!」
水野亜美も、にこやかに挨拶をしている。
春菜先生「はい。おはよう。」
春菜先生「今日もみんな揃っ・・・」
春菜先生「あら!1人欠けてるわね!」
亜美も、その空いている座席を見つめる。
その時、廊下を走ってくる足音が。
タッタッタッタッタッ! ガラッ! トビラが開く。
入室してきた姿を見て、亜美が嬉しそうに笑う。
当然、月野うさぎが入ってくるのかと思ってみていると・・・、
遅れて入ってきたのは、大坂なる。
なる「すみませーん!」 *72
春菜先生「大坂さん。新学期 *73 になってから、ちょっとたるんでますよー。」
なる「はーい。ごめんなさーい。」
しょんぼりしているのかと思ったら、亜美の方を見て、いたずらっぽく、舌を出す。
それを見て、笑顔になる亜美。 *74 *75
神社−。 *76
巫女姿のレイが、あたりをきょろきょろしながら、忍足で歩いている。
かくれんぼをしているようだ。
誰かを見つけて、笑顔になる。
レイ「みーつけたっ!」
見つかったっー!と、あたりから、走り出してくる子ども達。 *77
ごく普通に、優しい巫女さんとして、子ども達と遊んでいるレイ。
バスケ・リングのある どこかの公園−。
ストリート・バスケットを行う若者たち。
男子に混じって、プレーをするまこと。
まこと「はい! はい!」
パスを要求し、ロングシュートを決める まこと。
思わず、ガッツポーズ!
まこと「よし!」
どこかの建物−。
誰かを待っている人々。手に、サイン帳や花束を持っている人もいる。
クルマが乗りつけられる。 *78
中からおりてきたのは、愛野美奈子だ。
歓声とともに、押し寄せる人々。 *79 *80 *81
マネージャ *82 とともに歩き、プレゼントの花束を受け取り、ニコニコと応対する美奈子。
よく使う録音スタジオで、アルバム用に、「C'est la vie」のレコーディングを行う美奈子。 *83
・・・ここは、復活した世界。そして、月野うさぎのいない世界。
街角−。
宣伝用に「C'est la vie」が流されている中、商店街を歩く水野亜美。 *84
亜美が前を通り過ぎたCDショップには、新しく発売される 愛野美奈子 2ndアルバム「VENUS」の発売告知ポスターが貼ってある。
どこかのショップ−。
バスケ・シューズや、ユニフォームを楽しそうに見ている まこと。
微笑みながら、1人歩くレイ。
別の場所を、やはり微笑みながら、1人歩く亜美。
笑う うさぎのイメージが、フラッシュバックする。
思わず、立ち止まる亜美。
それは、まこと、レイ、美奈子も同じ。
まこと「え?」
レイ「!」
美奈子「!」
スタジオで・・・、それぞれの場所で・・・、何かを思い出す。
美奈子「私・・・、」
まこと「何か・・・、忘れてる・・・、」
レイ「そうよ・・・、大切な事、」
亜美「忘れられるはずない事。」
楽しそうに笑う うさぎのイメージが、フラッシュバックする。
完全に何かを思い出す4人!
亜美「うさぎちゃん!」
レイ「うさぎ!」
まこと「うさぎ!」
美奈子「うさぎ!」
うさぎを探して、走り出す4人。
星の海、そして何もない空間のイメージ−。
何度も、うさぎを呼ぶ声がする。
白い世界−。
うずくまって、横に寝ている うさぎ。
うさぎ「だれ?」
うさぎ「うさぎ? 私の事?」
うさぎが寝返りをうち、上を向く。
手の中には、再び、時を刻み始めた『ムーンフェイズの時計』が・・・。
その音で、はっとして飛び起きる うさぎ。
うさぎ「みんな!」
あたりを見回すと、そこには、同じように、地場衛が座っている。 *85
お互いを見つめる うさぎと衛。
うさぎ「・・・どうして?」 *86
その時、足音が・・・。
ゆっくりと歩いてくるプリンセスセーラームーン。
プリンセスセーラームーン「あなたを忘れない仲間がいる限り、あなたは生きる事ができる。」 *87
プリンセスセーラームーン「戻りなさい。」
立ち上がるうさぎ。
プリンセスセーラームーン「幻の銀水晶は砕け散ったけど、最後に1つ、命を残したから。」 *88
プリンセスセーラームーン「やっと、前世が終わる・・・。」*89
うさぎ「プリンセス・・・。」
満足げな表情で、ゆっくりと消えていくプリンセスセーラームーン。 *90
歩いてくる衛。
衛「良かったな。はやく行け。」
うさぎ「でも、衛は?」
衛「俺の事はいいから。」
うさぎ「そんな・・・。私1人でなんて・・・。」 *91
その時、どこからか声がする・・・。
ジェダイト「マスター!」
振り向くとそこには、四天王が!
ジェダイト「あなたの命です。」
そこには、衛が命を吸い取られた、あの絵が。
絵の中から、エンディミオンの姿がゆっくり消えていく。 *92
クンツァイト「われわれの為にも、生きて下さい。現世(いま)を。」
衛「クンツァイト・・・。」
ゾイサイト「われらはずっと・・・、マスターとともに。」
ネフライト「何かあれば、必ず駆けつけます!」
衛「お前達・・・。」
そこには、敵としての四天王は、もはやいなかった。
嬉しそうな顔で、衛も大きくうなずく。
うさぎの方に、振り返る衛。
そして・・・、うさぎの手を取り、二人で駆け出していく。
現世(いま)を生きる為に・・・。
それぞれの方向から、走ってくる亜美、レイ、まこと、美奈子。
あたりを探す。その時、どこからか声が!
その声の方を見つめると、
彼方から、両手を振りながら、走ってくる人影が!うさぎだ!
うさぎ「みんなー!」 *94
走ってくるうさぎ。
亜美「うさぎちゃん!」
レイ「うさぎ!」
まこと「うさぎ!」
美奈子「うさぎ!」 *95
駆け出す4人。
それを、バイクに乗りながら見守る 衛。 *96
そして、ルナとアルテミス。 *97 *98 *99 *100
うさぎ「亜美ちゃん!レイちゃん!」
うさぎ「まこちゃん!美奈子ちゃん!」
うさぎと、走ってくる4人の手が、もう少しで重なる・・・。 *101
エンディング・ロール *102 *103
5人の手が重なり、抱き合い、再開を喜ぶ5人。
並んで歩く うさぎ、亜美、レイ、まこと、美奈子。
ストップモーションになり、水彩画のようなタッチに変わっていく。
まるで、いつまでも、色あせない想い出のように・・・。
◇脚注
*1:今回も長文なのですが、最後なので、気合を入れて書いてます。良かったら、読んで下さいね。
*2:長文なんて、誰も読まないかも知れないけど。笑
*3:最終回は、まことのセリフで始まる。もはや「ら」ではない。笑
*4:つうか、エンディミオンの体勢は、ずいぶんと苦しそうな・・・。
*5:でも、膝枕じゃ、単なるラブラブだしなー。笑
*6:どうやって、たどり着いたのかは、不明。
*7:つうか、ここはどこだ。笑
*8:静々と歩いてくる。
*10:ここで、ベリルが宣言する事で、メタリアがもう存在しない事が確定する。
*13:弾き飛ばされる 新人女優達。笑
*16:・・・って、女優の話じゃないか。笑
*17:石が落ちるたびに、ちょっとビックリしているレイ。
*18:それに、しっかり、レイにあたっていますけど・・・。
*19:腕でガードしてないと、顔にあたってませんか、あれ?
*20:プリンセスハープ・剣モード?
*21:牽制技程度と思われる。臣下なので加減しているが、邪魔をするなという事なのだろう。
*23:カット割りのせいかも知れないが、本当に、瞬きひとつしないのである。
*24:まさに『眼差しに秘めた想い』って感じだ!
*25:「月の従者」というらしい。
*26:←2004/10/21訂正。大地洋子氏のダイアリーで訂正されていた。
*27:つうか、亜美が知性を使わずに、感情全開で行動しているので、チームワークも何もありません。
*29:水属性だと思われる。
*30:振りまわすと、水しぶきがあがるようだ。
*31:マーズは、攻撃力が強いと、月の妖魔に判定された?
*32:金星からはチカラを借りないのかな。
*33:「愛」とか「美」とかのチカラは不明だが。笑
*34:当然、炎属性だと思われる。
*35:金属性? 愛属性? 美属性?
*36:キレイに光るだけかも。笑
*37:月の妖魔に、弱いと判定されているジュピター。笑
*38:当然、雷属性だと思われる。
*39:3人目なので、とうとう、セリフが簡単になってしまいました。笑
*41:浜千咲と北川景子の殴られっぷりが、すっかり上手くなっている。
*44:とうとう、殴られ役ではなく、得物を奪われそうになって守る役になってしまった安座間美優。
*45:ジュピター「やだ!やだ! これ、私の!」
*46:単に、ガーゼで撫でられているだけなのに、見事な殴られっぷりの浜千咲。
*47:本日、何回目の「うさぎちゃん!」であろうか。
*48:地に伏せたまま、悔しそうな表情で、ダメ・・・というふうに、首を横にふるマーズ。
*49:地に伏せたまま、苦しそうな表情で、プリンセスセーラームーンを見上げるジュピター。
*50:地に伏せたまま、泣きそうな表情で、右手を掲げ、叫ぶマーキュリー。
*51:ほんとに叫んでいるので、声が割れてます。
*53:1つの机を、3人で雑巾掛けして、どうする。笑
*54:塵も積もれば・・・と、黒板に書いてあるが・・・。
*55:おいおい。ずいぶん、あっさりと・・・。
*56:チカラが戻ってるなら、気配に気付けよ!。笑
*57:地に頬をつけて、斃れる。
*58:地に頬をつけて、涙を流して、斃れる。
*59:最初から、地に頬をつけたままで、涙を流して、斃れる。
*61:うーん。ややこしい。笑
*63:風で、おでこ全開!
*64:この指輪は、どこから来たんだ。笑
*65:つうか、復活、速すぎ! 笑
*66:マスターは、何で斃れているの?
*67:生徒は、夏服を着ている。
*68:あれ? 1話って、冬服だったよね。
*69:黒板には、「始めよければ、半分よし。終わりよければ、全てよし。」の文字が。
*70:「全てよし」だったのかは、視聴者それぞれの判断に任せてもらおう。
*72:なるちゃんって、こういうキャラだったっけ?
*73:夏服で新学期というと・・、2学期?
*76:オープニングに出てくる神社だ。
*77:こんなにいたのか!笑
*78:ベンツですな。
*79:お!
*80:あれ?
*81:おおー!!
*82:いたのか、マネージャ。笑
*83:だから、4月頃だと思うんだけど。
*84:学校と違って、メガネはかけていない。
*85:キョトンとしてますね。
*86:どうして、生き返らずにいるの?・・・って意味?
*87:「おまえ」ではなく、「あなた」なのだな。
*88:衛と四天王の分も残してやれよ。笑
*89:番組も終わる・・・。泣
*90:やりたい事やったし、言いたい事言ったし。もうOK!という感じだろう。
*91:そりゃそうだ。1人で戻ってもつまらないだろう。
*92:つまり、衛の命は、元どおりって事さ。・・・って、なんじゃそりゃ。
*93:さっき言ったので、セリフはなし。笑
*94:流れ始める「Friend」
*95:まだ、美奈子の「うさぎ!」には違和感があるなー。笑
*96:「みまもる、まもる」 というギャグじゃないよ。笑
*97:この二匹がいるという事は・・・。
*98:セーラー戦士も、メイクアップできるのかも知れないなー。
*99:幻の銀水晶がないだけで、パワーはそのまま なんじゃないか。
*100:・・・と、続編に期待を残してみる。笑
*101:こんな感じで、シナリオに書いてあるらしい。
*102:名場面集が流れる。
*103:懐かしいなー。