Act.48 補足
実写版美少女戦士セーラームーン Act.48。
星の為に犠牲になる うさぎの衛の恋 という話。
光の中の美奈子。 *1
美奈子「ずっと、リーダーとして戦ってきた私だけど、」
美奈子「突然、みんなと別れなきゃいけなくなったの。」
美奈子「後悔する事は、何もないけど、」
美奈子「なんだか、残してきたみんなの事が心配・・・。」 *2
美奈子「特に、プリンセスである・・・うさぎ。」
美奈子「クインメタリアの事も、戦いも・・・、まだまだ続いているのよ。」
月野家 うさぎの部屋−。
遺作となった美奈子のCDを握り締め、じっと見つめる うさぎ。
悲しくて泣きたいのに、泣けない・・・。
衛からもらった『ムーンフェイズの時計』を、見つめる。
衛(どんな時も笑ってればいいんだ。)
美奈子(うさぎ・・・、星の運命を変えて・・・。きっと変えてくれるって信じてるから。)
夜になって、浴衣に着替えて現われる うさぎ−。 *3
じっと月を見上げる。
うさぎ「衛・・・。こういう時は、どうやって笑うわけ?」
うさぎ「わかんないよ・・・。」 *4
泣きたいのを、じっとこらえるうさぎ。
クラウン 秘密の部屋−。
美奈子の事を思うと、ただただ、泣きじゃくる事しかできない 木野まこと。
美奈子の遺した手紙を読み返す 火野レイ。
美奈子(私達が、前世の使命を持って生まれてきた事は事実よ。)
美奈子(それを乗り越えた時、ほんとの自分になれると思う。)
美奈子(私が、私になれたように。)
もう泣いてはいない。決意を込めた眼で、顔をあげる。 *5
うさぎの通学路の途中にある陸橋−。
とぼとぼとチカラなく、歩くうさぎの前に、突然、ダークキングダムにいるはずの衛が現われる。
衛「・・・うさぎ!」
びっくりしているが、感情の起伏を抑えている うさぎは、声も出さない。
衛「ヴィーナスの事、聞いた。」 *6
うさぎ「・・・うん。」
美奈子の事を思い出し、また悲しい気持ちがこみ上げてくるが、
衛に言われたように、必死に笑おうとする うさぎ。
だが、悲しみが大きすぎて、うまく微笑む事ができない・・・。
その様子に気がつく衛。うさぎを優しく抱きしめる。
衛「お前!」
衛「馬鹿!泣け! 俺といっしょの時は、我慢しなくてもいい。」
衛の腕の中で、安心して、 声をあげて、泣きはじめる うさぎ。 そんなうさぎを優しく 抱きしめる衛。 |
ひとみは いつもジュエル ボディにまとう |
タイトル「美少女戦士セーラームーン」 *7 |
ラメ&チャーム |
海沿いの公園−。 うさぎ「え? メタリアを? 衛が?」 | 生きてゆくことは Try Get a Chance |
衛「ああ。」 | ここにあるから強い夢 |
衛「別に怪物になった訳じゃない。俺の中に封じ込めているんだ。」 | ガンガンけちらしてこう ライバルだらけの真昼 |
うさぎ「大丈夫なの?」 | 笑顔より くちびるより アイビームがキメワザ |
衛「うさぎ、お前は、もう、何も我慢しなくていいぞ。」 何も答えないうさぎ。 | わたしになれ キラリと Sailor Diamonds 夜明けに生まれる ガーディアン |
衛「なんだよ、信用してないのか。」 | わたしだからかなうよ Starlight Prayers |
うさぎ「じゃあ、もう、星は滅びないの?」 笑顔になるうさぎ。 うさぎ「そっか。よかった。」 微笑む衛。 | メイクアップしようよ きらめきは胸に セーラー戦士 それは ムーンライト リアルガール |
少し元気になって、衛に、積極的に話しかける うさぎ。 うさぎ「じゃあ、衛も、もう敵のところに戻らなくていいんだね。」 見つめあう二人。 | まつげはふせて 無口に 細い足から |
オープニング−。 *8 それぞれが違う方向を見ていた 5人のセーラー戦士が、 1つの同じ方向を見る。 |
Tears Rain |
うさぎの部屋−。 部屋の中に案内するうさぎ。 ウィンクするムーン |
あのコの見てた |
カフェテレス−。 お茶を飲みながら、静かに本を読む亜美。 手を口元に持っていくポーズをとるマーキュリー。 |
遠い道 |
神社の境内−。 境内の中をゆっくり歩くレイ。 自分の髪を撫でて、ポーズをとるマーズ。 |
きっと見つかる強い |
屋外の広場−。 キャッチボールをするまこと。 軽く腕組をするポーズをとるジュピター。 |
未来 ぜんぜん平気 |
光の中−。 ゆっくり振り返る美奈子。 ゆっくりと佇むヴィーナス。静かにモノトーンに。 |
でもね ハートは しょげちゃうんだ |
電車のシーン。 変顔で うさぎを笑わせる まこと、美奈子、レイ、亜美。 |
そんな時 |
きらめく光の中で歌う セーラームーン。 ムーン「誰よりも」 | 誰よりも |
きらめく光の中で歌う セーラーマーキュリー。 |
アイビームで |
きらめく光の中で歌う セーラージュピター。 |
あなたに |
電車で居眠りして、独りだけ残されている うさぎ。 ルナに起こされて、慌てて走り出す。 |
わたしになれ キラリと |
それぞれの技を出す5戦士。 |
Sailor Wings! |
楽しそうに歩く5人。 すれ違う衛に、1人立ち止まって、 背中を見つめる うさぎ。 |
大地をかけぬける ガーディアン |
セーラームーンが、眼をあけると、 誰かの膝に、頬を寄せている。 ・・・それは、タキシード仮面。 セーラームーンの手を優しくとる、タキシード仮面。 二人の上で輝く 幻の銀水晶。 |
わたしだからできるよ |
駆け抜けていくセーラー戦士達 |
このバトル |
きらめく光の中で歌う セーラームーン。 ムーン「メイクアップしてゆく」 | メイクアップしてゆく |
きらめく光の中で歌う セーラーマーズ。 |
きらめきは |
きらめく光の中で歌う セーラールナ。 *9 |
額 *10 |
月をバックに、 ポーズをきめるセーラー戦士達。 |
セーラー戦士 それは ムーンライト フォーチュン |
道路−。
衛のバイクで走る、衛とうさぎ。
運転しながら、うさぎに話しかける衛。
衛「うさぎ、もしまた、星を滅ぼそうとするヤツが現われたら、」
衛「お前が倒すんだからな。」 *11
うさぎ「え?」
うさぎ「うん。幻の銀水晶を使えるなら、大丈夫。」 *12
衛につかまる手を、さらに強くするうさぎ。
そのまま、二人を乗せて、誰も走っていない道路を走っていくバイク。
森の中−。
眼を閉じ、座っているクンツァイトの前に、衛が現われる。
ゆっくりと歩いてくる衛。その姿を見て、立ち上がるクンツァイト。
一瞬で、エンディミオンに変身する衛。
対峙する両者。
何も言葉を発せずに、抜刀するクンツァイト。
再び納める事はないと言うが如く、鞘を捨てる。 *13
勢いよく、斬りかかるクンツァイト。 *14 *15
瞬時に剣を抜き、応戦するエンディミオン。
激しいつばぜり合いを行う両者。 *16
木のかげから、その様子を見ているジェダイト。
クインベリルの命を思い出し、剣を掲げる。 *17
クインベリル(ジェダイト。エンディミオンを必ずしとめよ。)
クインベリル(メタリアが、エンディミオンに根付く前に・・・。)
それを見ている また別のかげが・・・。黒木ミオだ。
また何かを思いついたようだ。面白そうな表情で言う。
ミオ「ふ〜ん・・・。」
月野家−。
うさぎの元気がでた事を喜ぶ 育子ママ。 *18
勿論、納豆オムレツだ。
テレビを見ている進悟。
テレビには、黒木ミオのCMが流れている。
玄関のチャイムがなる。
育子ママ「進悟〜。ちょっと出て〜。」
進悟「うん。」 *19
玄関を開ける進悟。そこには、黒木ミオが。
いつもように、あくまで、可愛く話しかけるミオ。
ミオ「こんにちはー。うさぎちゃん、いますか?」
ア、アイドルが、我が家に!!
しばらくして、リビングに、呆然としたまま、戻ってくる進悟−。
育子ママ「なによ。誰だったの?」
進悟がシャツをあげると、腹部に黒木ミオのサインが! *20 *21
育子ママ「なに、それ!?」
進悟「黒木・・・、ミオ・・・。」
うさぎの部屋−。
部屋中に黒い花びらが落ちている。
ルナとアルテミスが、ダメージを受けたかのように、倒れている。 *22 *23
ぬいぐるみ体のまま、ルナティア *24 で、連絡をとるルナ。
ルナ「みんな・・・、うさぎちゃんが・・・。」
クラウン 秘密の部屋−。
レイ「うさぎが!?」
街角−。
道路を走っていく レイ、まこと、亜美。
ルナ(敵のところに連れていかれたみたい。)
ルナ(地場衛が、四天王と決闘してるからって。)
レイの誘導で、ある橋に到着する。
亜美「この橋、何か関係あるの?」 *25 *26 *27
レイ「前に私が連れて行かれた時、ここから行ったの。」
亜美、まことを見つめ、いい?というように、確認するレイ。 *28
黙ってうなづく亜美。
同じように、黙ってうなづくまこと。
メイクアップする3人。
再び、森の中−。
戦いを続ける両者。
剣を杖にして、膝をついた状態から立ち上がるクンツァイト。 *29
そのまま、エンディミオンに突進していく。
クンツァイト「ぬわわあああぁぁぁぁぁ!」 *30
エンディミオン(クンツァイト・・・、お前を変えたのは俺だ。)
エンディミオン(前世で星を救えなかった俺が・・・。) *31
クンツァイトの猛攻で、弾き飛ばされるエンディミオンの剣。
エンディミオンに剣を突きつけるが、
エンディミオンの身体からあふれ出る邪気に気がつくクンツァイト。 *32 *33
クンツァイト「今のは・・・、まさか、メタリアを!」
自分の胸を押さながら、ゆっくりと立ち上がるエンディミオン。
エンディミオンの行った事を察するクンツァイト。
クンツァイト「マスター。封じ込めたメタリア共々、死ぬうもりか。」
エンディミオン「そこまで覚悟した訳じゃない。」
エンディミオン「ただ、最悪の場合・・・、それもアリだ。」
驚きを隠せないクンツァイト。
クンツァイト(前世)(そういう乱暴な剣は、王家に相応しくありません。)
クンツァイト(前世)(それでは、敵と刺し違える事も有りうる。)
エンディミオン(前世)(どこが悪い。敵は倒せるだろ。)
前世を思い出し、苦笑するクンツァイト。
クンツァイト「変わらんな・・・。」
改めて、エンディミオンに剣を突きつけるクンツァイト。
橋の上−。
セーラーマーズ「私、決めたわ。前世の使命の為に戦う。」
セーラーマーズ「使命を果たして、前世を終わす為に。」
セーラジュピター「うん。それが星の運命を変える事かもね。」
セーラーマーキュリー「その為にも、うさぎちゃんを助けなきゃ。」 *34
円陣を組むように、手を差し出すマーズ、マーキュリー、ジュピター。
3人が、じっと眼を閉じると、輝きはじめる。 *35
再度、森の中−。
エンディミオンに剣を突きつけているクンツァイト。
クンツァイト「ならば、望みどおりに・・・!」
エンディミオンの襟首を掴み、斬りかかろうとしたクンツァイト。
その時、クンツァイトの視界に入るものが。
体を入れ替え、エンディミオンを守るクンツァイト。
エンディミオンの代わりに、ジェダイトの剣に貫かれるクンツァイト。
あまりの事に、手が震えるジェダイト。
ジェダイト「なぜ・・・・・・?」
エンディミオン「ジェダイト・・・、おまえ・・・。」
エンディミオンに攻められ、たじろぐジェダイト。
苦痛の表情で、その場に、膝をつくクンツァイト。
崩れ落ちる身体を、支えるエンディミオン。
エンディミオン「クンツァイト!!」
エンディミオン「しっかりしろ、どうして、俺を!?」
ちょうど、その場に黒木ミオと、連れて来られた月野うさぎが現われる。
あくまで、無邪気に言うミオ。
ミオ「あれー。遅かったかー。もう終わってるよー。」
うさぎ「衛・・・。」
つまらなそうなミオと、心配そうなうさぎ。
地に倒れているクンツァイトの上体を支えているエンディミオン。
エンディミオン「クンツァイト!」
クンツァイト「かつて、プリンセスの為に、星を捨てた男が・・・、」
クンツァイト「星の為に、命を捨てる、か・・・。」
クンツァイト「メタリアを道連れに・・・。」 *36
それをちゃんと聞いているミオ。 *37
ミオ「そっかー。衛くん、自分の中にいるメタリアと、」
ミオ「いっしょに死んじゃうつもりだったんだねー。」 *38
驚愕の事実に、その場にしゃがみこんでしまう うさぎ。
うさぎ「そんな・・・、そんなのって・・・。」
その様子を見ている黒木ミオ。 *39
呆然としながら、その場から逃げ去ろうとするジェダイトに、倒れたままでクンツァイトが話しかける。
クンツァイト「ジェダイト!」
クンツァイト「おまえの主は、ベリルではない。」
クンツァイト「我等の主は、目の前に・・・いる。」
クンツァイトの言葉を、信じられないように聞くエンディミオンと、ジェダイト。
ゆっくりと眼を閉じるクンツァイト。
洋館の中で、窓を開けるシンのイメージ。・・・ゆっくりと、消えていくシン。
同じように、消えていくクンツァイト。
光とともに、石に変わり、地に転がる・・・。 *40
ついに耐えられなくなり、その場から走り去って逃げるジェダイト。
うなり声をあげ始めるエンディミオン。
ミオ「お、おや? 衛くん、なんか変だよぉ。」
その言葉に立ち上がり、エンディミオンの方を見つめるうさぎ。
エンディミオンの身体から、あふれ出す妖気。
苦しみだすエンディミオン。
その様子を、ダークキングダムから、見ていたクリンベリル−。
クインベリル「やはり、メタリアのチカラが動き始めたか・・・。」
クインベリル「もう止められぬ。」
自分では、もうどうにもできない・・・、
手から滑り落ちた妖石は、地面に落ち、粉々に砕け散ってしまう。
その場に乗り込んでくるマーズ、マーキュリー、ジュピター。 *41
マーズ「クインベリル!」
クインベリル「セーラー戦士? 今更、何をしに来た?」
慌てる素振りも見せず、落ち着き払ったように話すベリル。
ジュピター「プリンセスを返してもらいに来た。」 *42
クインベリル「もうプリンセスなど、どうでもよい。」
クインベリル「護っても意味はないぞ。」
クインベリル「この星は、終わるのだからな。」
ベリルの言葉の真意がわからないセーラー戦士達。
マーズ「どういう意味?」
クインベリル「エンディミオンが、メタリアに呑みこまれた。」
驚くセーラー戦士達。
クインベリル「プリンセスの幻の銀水晶と同じ。」
クインベリル「もう何をしても・・・、絶対に元には戻せぬ。」
クインベリル「星を破滅させる。」
セーラーマーキュリー「そんな・・・。」
クインベリル「もう何もかも・・・、終わりだ。」
再び、森の中−。
苦しむエンディミオン。
エンディミオン「限界だ・・・。」
メタリアを抑えこむ事ができなくなったと感じたエンディミオンは、自決しようとする。
その行為を見ていた うさぎが叫ぶ!
うさぎ「衛!」
エンディミオン「・・・うさぎ。」
うさぎは、エンディミオンに向かって走り出すが、エンディミオンに止められる。
エンディミオン「来るな!」
自決すべく、剣を構えるエンディミオン。 *43
そのまま、自らを貫く!
うさぎの悲痛な叫びが響く。
うさぎ「ダメー!」 *44
・・・・・・が、剣先がそれ以上進まない。何かのチカラで押し返されているようだ。
エンディミオンの身体から、ものすごい勢いで、妖気があふれ出す。 *45
空間自体が崩れ落ち、別の場所に弾き飛ばされる うさぎとミオ。
エンディミオンの剣も、いっしょに飛ばされてくる。
ミオ「いったーい。」
倒れているうさぎとミオの方に、ゆっくり歩いてくる人影が。
・・・エンディミオンだ。
だが、何か様子がおかしい。うさぎもその様子に気がつく。
うさぎ「衛?」
ブラック・エンディミオン「ホシノ・・・、ハメツ・・・。」 *46
立ち上がるうさぎとミオ。
うさぎ「どうしちゃったの、衛?」
ミオ「メタリアに乗っ取られちゃったんだよ。」 *47
うさぎ「え?」
邪気から、剣を作り出すブラック・エンディミオン。
それを見て、いつもの余裕の笑顔がひきつる黒木ミオ。
ミオ「ちょっと、まずいかも・・・。」
ミオ「帰ろうっと。」 *48
うさぎを見捨て、普通に走って、逃げていくミオ。 *49
それを見て、ミオの逃げる方向に、瞬時に回りこむブラック・エンディミオン。 *50
ミオに剣先を向ける。
ミオ「衛くん、ちょっと待って。」
ミオ「ね。お願い・・・・・・。」 *51
必死に哀願するミオに構わず、剣にパワーを乗せ続けるブラック・エンディミオン。
それを見て、表情が凍りつくミオ。
うさぎ「やめて。」
その声で、うさぎの存在を思い出すミオ。
ミオ「!」
ミオ「うさぎちゃん、助けて!」
うさぎの方に走って逃げようとするが、剣の一振りで、消滅させられてしまうミオ。 *52
うさぎ「そんな・・・。」
今度は、うさぎの方に視線を向けるブラック・エンディミオン。
ミオにしたのと同じように、うさぎにも、何の遠慮もなく、攻撃を仕掛ける。
爆炎に呑みこまれるうさぎ。
だが、瞬時にメイクアップして、難を逃れていた うさぎ。
ムーン「衛。・・・今、助けるから。」
幻の銀水晶のチカラを使う為、ムーンライトスティックに、パワーをこめるセーラームーン。
だが、ブラック・エンディミオンの遠隔攻撃で、そのパワーを奪われたばかりか、そのパワーを飛ばされて、攻撃を受けるムーン。 *53
まともにパワーを受け、粉々に砕け散り、消えるムーンライトスティック。
ムーンに向かって、ゆっくりと歩き始めるブラック・エンディミオン。
剣から光弾を飛ばして攻撃するが、ムーンを護るように、側面から飛んできた3つの光弾に弾かれる。
駆けつけてくるマーズ、マーキュリー、ジュピター。
ムーン「みんな!」
マーキュリー「うさぎちゃん、大丈夫?」
ムーン「それより、衛が。」
ジュピター「・・・わかってる。」
言いにくそうに、レイが言う。
レイ「うさぎ・・・、もう彼は・・・、元に戻らない。」
その言葉の意味が、すぐには理解できない うさぎ。
その間も、ゆっくりと歩いてくるブラック・エンディミオン。
ムーンを諭すように、マーキュリーが言う。
マーキュリー「見たでしょ。幻の銀水晶も効かないの。」 *54
マーキュリー「星を滅ぼさない為には・・・、もう・・・。」
ジュピター「うさぎは、戦うな。私達、3人でやるから。」
その言葉にうなずくマーズとマーキュリー。
ブラック・エンディミオンに向かって走っていくマーズ、マーキュリー、ジュピター。
あまりに重大な内容に、立ち尽くしたままのセーラームーン。
感情が信じたくない事を、理性で理解しようとする うさぎ。
ムーン「星を滅ぼさない為には・・・、もう・・・?」
ブラック・エンディミオンへの攻撃を開始するセーラー戦士達。 *55
マーズ「妖魔退散!」
だが、炎撃を剣で受け止められ、その炎をまとったままの剣で、攻撃されようとしているマーズ。
その動きを牽制する為に、攻撃を仕掛けるマーキュリー。
マーキューリー「シャイン・アクア・イリュージョン!」 *56
だが、やはり同じように、剣で受け止められてしまう。 *57
今度は、マーキュリーが攻撃されようとしている。
攻撃を仕掛けるジュピター。
ジュピター「シュープリーム・サンダー!」
やはり、難なく受け止められてしまう。そればかりか、強力な全員攻撃として跳ね返ってくる。
地に伏せる3戦士。 *58
それを見て、思わず叫ぶ、セーラームーン。
ムーン「やめて・・・。」
ムーン「戦わないで!」
仲間のもとに走り出すムーンだが、容赦のない攻撃を繰り出すブラック・エンディミオンの前に、
仲間と同じように、地に伏せてしまう。 *59
護らなければならないムーンに攻撃が!
悲痛な声をあげるマーズ。
マーズ「うさぎ!」
今度は、ムーンの方に歩いていくブラック・エンディミオン。
ムーンを護る為、チカラを振り絞って立ち上がるマーズ。
マーズ「バーニング・マンダラー!」 *60
背後からの攻撃だった為、一度は炎に包まれるブラック・エンディミオンだが、
やはり、剣にパワーを吸収されてしまう。
自分の攻撃をそのまま、跳ね返され、炎に包まれるマーズ。
ジュピター「レイ!」
それを見ていたジュピターは、間髪をいれず、攻撃を仕掛ける。 *61
ジュピター「ジュピター・サンダーボルト!」 *62
今度は正面から、剣で攻撃を受け止めるブラック・エンディミオン。
やはり同じように、そのまま弾き返す。
攻撃後の無防御状態で、弾きかえされた自分の雷撃をまともに喰らい、その場に倒れるジュピター。 *63 *64
マーキュリーも、再度、攻撃を仕掛ける。
マーキュリー「マーキュリー・アクア・ブリザード!」
一度はブラック・エンディミオンを凍らせる事に成功するが、
やはり剣にパワーを吸収されてしまうのか、すぐに元に戻ってしまう。
同じように、自分の攻撃をそのまま食らい、爆発に包まれるマーキュリー。
まったく歯が立たない3戦士。
ムーン「衛・・・。ほんとに、もう・・・。」
元には戻らないのか・・・、座り込んだまま、驚き、うろたえるムーン。
何気なく伸ばした手の先には、偶然、エンディミオンの剣が。
剣にこめられている思念なのか、剣に触れた瞬間、衛の言葉がよみがえる。
衛(うさぎ、もしまた、星を滅ぼそうとするヤツが現われたら、)
衛(お前が倒すんだからな。) *65
その言葉に、はっとするムーン。
ムーンが視線を落とすと、そこには、やっぱり、エンディミオンの剣が。
ムーン「衛は、最初から・・・、そのつもりで・・・。」
ムーン「無理だよ・・・。できるわけないじゃん!」
地を手で叩くムーン。
ムーンに向かうブラック・エンディミオンを阻止すべく、戦う3戦士。
必殺技が効かないので、肉弾戦を挑むが、やはり、まったく歯が立たない。
セーラー戦士達のダメージだけが増えていく。
衛(うさぎ! やるんだ!)
そんな事できないと、首を横に振るムーン。
衛(うさぎ!)
ムーンの横に立つ衛の思念体。
衛「忘れたのか、俺達は星を滅ぼす訳にはいかない。」
ムーン「だけど・・・・・・。」
ブラック・エンディミオンの剣撃をまともに喰らい、メイクアップがとけてしまうマーキュリー。 *66
ムーン「亜美ちゃん!」
同じように、マーズ、ジュピターのメイクアップも 強引にとかれてしまう。
ムーン「レイちゃん! まこちゃん!」
衛「仲間を・・・、この星を護れ!」
消えていく衛の思念。
メイクアップが解け、地に伏せる3人。
メイクアップが解けた状態の亜美に迫るブラック・エンディミオン。
ゆっくりと、剣を振り上げる。このままでは、亜美が危ない! *67
ムーン「ダメ!」
その声に、ブラック・エンディミオンが視線を向けると、
そこには、泣きながら、立ち上がるセーラームーンが。
ムーン「どうして・・・。」
手に持ったエンディミオンの剣を見つめながら、悲しげに言う。
ムーン「ひどいよ・・・。」
ムーン「もう我慢しなくていいって、言ったじゃん。」
ムーン「明日から、好きなだけ会えるって、言ったじゃない。」
ゆっくりとムーンに歩いてくるブラック・エンディミオン。
ムーンも、泣きながら、ゆっくりと歩き始める。
亜美、まこと、レイは、ダメージの為、身体を動かす事ができない。
亜美「うさぎちゃん! ダメ!」
亜美「今のうさぎちゃんには、耐えられないよ!」
亜美「壊れちゃうよ!」
地に伏せながら、叫ぶ亜美の言葉も、両者を止める事はできない。
徐々に、近寄っていく両者。
ムーンの脳裏に、衛との楽しかった想い出がよみがえる。
ムーン「・・・衛。」
ムーン「私達・・・、最初から・・・、」
剣にパワーをこめて、攻撃を開始するブラック・エンディミオン。
だが、全ての攻撃が当たらない。 *68
泣きながら、両手で剣を持ち、ゆっくりと正面に構えるセーラームーン。
そこに、衛の手が添えられる。
その衛の顔を見つめて、悲しげに・・・、ゆっくりと頷くムーン。
衛に促されるように、剣先をブラック・エンディミオンに向けていく。
ヴィーナス(星の運命を変えて・・・。)
ヴィーナスの願いを、衛の想いを・・・。
ムーンの涙が、剣に落ちると、剣が輝き始める。
それを黙ってみている事しかできない レイ、まこと、亜美。
再び、ムーンの脳裏に、衛との楽しかった想い出がよみがえる。
ムーン「・・・衛。」
ムーン「衛!」
剣を構えたまま、ブラック・エンディミオンに突進していくセーラームーン。
まるで攻撃を待っているかのように、剣を振り上げたまま、止まっているブラック・エンディミオン。 *69
まこと「やめろ!」
亜美「!」
起こって欲しくない結果・・・、たまらず、眼を逸らしてしまうレイ。
セーラームーンの構えたエンディミオンの剣によって、
貫かれるブラック・エンディミオン。
その瞬間、あたりは、白い光に包まれていく−。
(つづく)
*1:逝ってしまっても、登場シーンがあるぞ。笑
*2:みーなす、流石はリーダーである。
*3:なんか、唐突ですね。笑
*4:うさぎには、やっぱり、笑顔が一番似合う。
*6:誰から?
*8:東映公式によれば、これが最後のオープニングとの事。Final Act にはオープニングはないそうな。
*9:可愛いじゃないか。笑
*10:猫の額は狭い・・・という諺か? 笑
*11:キレイにメーカ・ロゴの消された黒いメット
*12:キレイにメーカ・ロゴの消された白いメット
*13:つうか、いつも捨てるんだけどね。笑
*14:鞘を捨てたのは、相手の初動作を制する為のフェイクかな?
*16:いつ見ても、軽そうな剣である。
*18:なんつう、ヘアスタイルだ。まだまだ若いな、育子ママ。
*19:素直なお返事ですね。
*20:腹に、サインしてもらうなー。笑
*21:つうか、ミオもするなー。笑
*22:アルテミスが、今日もマヌケだ・・・。
*23:美奈子が逝ったので、月野家に居候しているんだな。アルも。
*24:だよね? 人間体にならなくても、使えるの?
*25:「この橋」で、橋を見て、
*26:「何か関係あるの?」で、レイに向きなおす。
*28:つうか、今回、芝居のグレードがあがっている北川景子。
*29:普通に戦えば、今は、エンディミオンの方が優勢な訳なのだな。
*31:・・・という訳で、メタリア自爆計画の為に、隙を見せるエンディミオン。
*32:これまた、露骨な邪気。笑
*33:個人的には、ダークマーキュリーにさせた『大いなるチカラ』のカケラの気?が好み。
*34:やっぱり、うさぎちゃんが大事なのだな。
*35:セーラーテレポート?
*36:状況を説明する係と・・・、
*37:遠くの方で、つぶやいているだけなのに、よく聞こえるな。
*38:・・・それを、わかりやすく解説する係。笑
*39:表情が見えないが、きっと、面白そうに笑っているはずだ。
*40:でも、砕け散ってないぞ。
*42:きちんと返事をするジュピター。
*43:クンツァイトと同じく、剣刃に念を込めるポーズをとっているけど、光らないね。
*44:通常は、ここで、幻の銀水晶のチカラが発動します。笑
*45:エンディミオンさんも思わず、バンザイしてしまう程の勢いです。笑
*47:説明係なので、大活躍。笑
*48:あっさりと逃げるのが、ミオの持ち味だ。笑
*49:クインベリルのパワーが弱まったので、跳躍できないのかな?
*50:どうも、ブラック・エンディミオンさんは、動くもの、特に攻撃してくるものに、先に反応してしまう性質があるようですね。
*51:微笑もうとするが、余裕の顔ができないミオ。
*52:あっさりと・・・。
*53:ブラック・エンディミオンさんは、他者のパワーを、自分のものに出来るという性質があるみたいですね。
*54:マーキュリーは、どの場面から見ていたのか?
*55:3守護神。
*56:牽制技ですから。
*57:剣の炎を消してあげた訳だね。
*58:ジュピターの攻撃力は、かなり高いようだ。
*59:動くものに反応します。
*60:初出である。
*61:マーズを助けにいく訳ではなく、攻撃しに行くところに、彼女達の覚悟が見える。
*62:まだ、1人だけ、セーラースタータンバリンを使っているのか。うーむ。
*63:手に持っていたタンバリンも地面に落としてしまう。
*64:あ。地面に落ちた衝撃で、タンバリンの部品が、1個取れた! 笑
*65:室内撮影の別撮りみたいですね。
*66:この亜美も、可愛いな。
*67:ここが、一番、ドキドキした。ネタバレどおりになるのかと思ったぞ。
*68:それは、中で、衛の魂が戦っているからなのか。
*69:それは、やはり、中で、衛の魂が戦っているからなのか。