Act.39補足
実写版美少女戦士セーラームーン Act.39。
うさぎの育成を始める衛の話。 *1
クンツァイト、ゾイサイト、ジェダイトが、跳躍してくる。
ゾイサイト、ジェダイトが恭しく、道をあけると、そこには、マスター・エンディミオンが!
驚くセーラームーン。
セーラームーン「衛・・・。」
険しい表情で、セーラームーンに向かって、抜刀するマスター・エンディミオン。
エンディミオン「うさぎ。俺は、今から、お前の敵になる。」 *2
前世でなぜ星が滅んだか・・・お互いの知っている情報を確認する二人。
エンディミオンが話している間も、エンディミオンを睨み続けるクンツァイト。
エンディミオン「俺たちは、星を滅ぼす訳には行かない。それだけ伝えにきた。」
エンディミオン「次にあったら、たとえ、俺でも油断するな。」
跳躍して消えるマスター、四天王。
『ムーンフェイズの時計』を握り締めて、複雑な表情でセーラームーンがつぶやく。
セーラームーン「星を滅ぼす訳にはいかない・・・。」
ダークキングダム エンディミオンの間−。
部屋に帰ってくるエンディミオン。 *3
銀鹿の刀掛台に、剣を置くエンディミオン。
エンディミオンのベットの上で横になりながら、ミオが可愛く言う。
ミオ「うさぎちゃんに、宣戦布告しちゃったね。」
ミオ「今頃、うさぎちゃん、泣いてるかなぁ?」
エンディミオン「・・・いや。あいつはもう少し強い。」
ミオ「そぉ?」
その言葉に、複雑な表情になるエンディミオン。
クラウン−。
暗いうさぎ。
テーブルをはさんで、それを心配そうに見つめる亜美、レイ、まこと。 *4
うさぎ「もうダメ! 我慢できない!」
うさぎ「ダイエット、中止!」
一転して明るいうさぎ。いちごのショートケーキにかぶりつく。
亜美、レイ、まこと「ダイエットぉ〜?」
うさぎ「ずぅ〜と、おなか減ってたんだ〜!」
ケーキを食べて、大満足なうさぎ。お茶を飲んで一息。
しばらく唖然としていた亜美が、我に返って言う。
亜美「あ。まぁ・・・、無事でよかった・・・。」
亜美「プリンセスのまま、いなくなっちゃったから、どうなったかと思って。」
うさぎ「ごめんね、心配させちゃって。もう大丈夫。」
エンディミオンの話題になる。
ルナ「それで、地場衛が敵になるって言ったのね。」
うさぎ「うん!」
まこと「そのわりには、元気そうなんだけど。」
うさぎ「クヨクヨしてたって、しょうがないし。」
うさぎ「それに衛が敵になるなんて絶対ないし。」 *5
うさぎ「あれ、お芝居だと思う。」
レイ「でも、ほんとにそんな事になるのかしら・・・。」
うさぎ「大丈夫! 絶対、星なんか滅びないから。」
ルナ「そんな簡単に・・・。」
本当に大丈夫かなぁ・・・と、顔を見合わせる亜美、レイ、まこと。
ホテルの1室−。
体調の悪い、愛野美奈子がソファで休んでいる。
心配するアルテミスに美奈子が言う。
美奈子「前世を繰り返さない為に、今が重要って気がするし・・・。」
美奈子「そろそろ、考えなきゃ・・・。」
アルテミスは、事務所の社長にキスされてしまったらしく、美奈子にからかわれてしまう。
美奈子「ファーストキス、おめでと!」
アル「やめてくれー!」
月野家−。
帰宅してくるうさぎ。うさぎの知らない男性客が、育子ママと楽しそうに盛り上がっている。
育子ママから紹介される。
育子ママ「こちら、ママの高校時代に、演劇部でいっしょだった斉藤菅生ちゃん。」
育子ママ「私が部長で、菅生ちゃんが副部長だったよねー。
紹介された男性客が、うさぎの顔をまじまじと見始める。
斉藤菅生「おやおや・・・。どっかで見た顔ね・・・。」
斉藤菅生「あ゛ー!」 *10
突然、お互いを思い出す二人。
斉藤社長「平仮名の! うさぎちゃん!」 *11
うさぎ「美奈子ちゃんの! 社長さん!」
斉藤社長「やっだわ。あんた、育子んとこの子供だったの?」
斉藤社長「改めて、よろしくぅ。」
ルナに気がつく斉藤社長。
斉藤社長「あら、美奈子のと色違い。」
斉藤社長「あなたもよろしく。」
斉藤社長に、熱い熱いキスされてしまうルナ。 *12
クラウン−。
暇そうにあくびをしている元基。厨房から、皿を割ってしまった音が響く。
元基「おまえ、またぁ?」
元基「いい加減、モノ壊すのやめろって。また弁償代、増えちゃうよ。」
元基「せっかく、ここに住み込めるように、頼んだんだからさ。もうちょっとさー。」
エプロンと、手しか映らないが、怒りに震えて握り締めるコブシは、どうみても、ネフライト。 *13
月野家−。
うさぎ「テレビのリポーター! ママが?」
育子ママ「まだ決まった訳じゃないけどねー。」
アメリカにいるプロデューサーに、リポーター候補の宣材ビデオを撮って送るように、依頼されている斉藤社長。
明日は、育子ママの撮影会だ。盛り上がる一同。
キッチンの陰では、ルナ(人間体)がちょっと怒っている。
ルナ(人間体)「わたしのファーストキスが・・・。ぷん!」 *14
ダークキンダム エンディミオンの間−。
部屋に入ってくるクンツァイト。恭しく、一礼する。 *15
クンツァイト「お呼びにより。」 衛「やってもらいたい事がある。」
衛「プリンセスに攻撃を仕掛ける。」
衛の言葉に、衛を凝視するクンツァイト。
都心から離れた郊外 フィールド・アスレチック「冒険の森」−。
育子ママのプロモV撮影の為、フィールド・アスレチックにやってきた斉藤社長、育子ママ、・・・それと、うさぎと進悟。
育子ママ「菅生ちゃん。なんで、こんな野生的なところで、撮るのよぉ?」
斉藤社長「だって、主婦の体を張ったレッポゥートがウリの番組なのよぉ。体力、アピールしない?」
育子ママ「いいかもー!」
フィールド・アスレチックの設備を行いながら、育子ママの撮影が進んでいく。
今度は、広場で、腕立て伏せだ。
腕立て伏せを行ううちに、斉藤社長と育子ママの気分は、戦場のイメージに。
斉藤社長は、鬼教官だ!
砲弾飛び交う戦場で、月野家の3人は、なぜか、ほふく前進している。 *16
ルナ「うさぎちゃんったら、私を置いてきぼりにして・・・。」
ルナ(人間体)「もぉ!」
家に置いて来られたルナも、プリンセス護衛 *17 の為に、現地に到着。
ルナ(人間体)にチェンジして、みんなの方にこっそり飛び跳ねていく。
ビルの屋上−。
何かを組み立てている妖魔。巨大な氷の吹き矢のようだ。
見下ろす先にあるのは、うさぎ達がいるフィールド・アスレチック場だ!
育子ママのプロモーション・ビデオは、とうとう、屋外セットを用いるまでに。
雪山のイメージだ。雪を降らす小道具を持って、手伝っているうさぎと進悟。
通りがかりの幼稚園児達も唖然と見ている。我に返った先生に誘導されて連れて行かれる。
一緒に小道具の雪を降らせていた進悟も、呆れて、とうとう帰ってしまう。
うさぎ「ちょ、ちょっと待って」
帰っていく進悟をおいかけるうさぎ。
その時、うさぎのいた位置で、氷が弾ける!
え?・・・と、きょろきょろ、あたりを見回すうさぎ。
何かが飛んでくる気配を感じて、はっ! としてしゃがむと、今まで頭があった位置で、氷が弾ける!
どこからか、うさぎを目掛けて、氷の矢が飛んできているようだ。
育子ママや斉藤社長にも、砕けて飛び散った氷の矢の破片が、どんどん、ぶつかっている。
ルナ(人間体)「うさぎちゃん、妖魔よ。うさぎちゃんを狙っているみたい。」
うさぎ「ママ達から、離れなきゃ。」
その場から、駆け出していき、メイクアップするうさぎとルナ(人間体)。
避ける事ができるが、攻撃してくる相手を見つける事ができないセーラームーン。
耳にパワーを集めるセーラールナ。 *18 *19
セーラームーン「妖魔は、どっから攻撃してるんだろ?」
セーラールナ「わかったわ!」
ビルの屋上−。
目標である うさぎを見失った妖魔。スコープらしきもので、探すが見つからない。
その時、後頭部をハリセンで叩かれる妖魔。 *20
妖魔が振り向くと、セーラームーンとセーラールナが立っている。
セーラールナ「隠れて攻撃するなんて、卑怯ね!」
セーラームーン、セーラールナ「月に代わっておしおきよ!」 *21
怒りに震える妖魔。 *22
セーラームーンが挑発すると、妖魔はセーラームーンを追っていってしまう。
セーラールナも後を追おうとするが、クンツァイトが立ちはだかる。
セーラールナの攻撃は、前回と同じせいか、クンツァイトに通用しない。
感情のこもらない声で、クンツァイトが言う。
クンツァイト「同じ手は喰わん。」
森の中−。
挑発されるままに、セーラームーンを追う妖魔だったが、セーラームーンの反撃の前に、あっさりと武器を壊されてしまう。
たじろぐ妖魔。 *23
だが、隙をついて、逃げ出していく。 *24
追っていくセーラームーン。
その行く手を、エンディミオンが遮る!
セーラームーン「衛!」
嬉しそうに、走り寄っていくセーラームーンに対して、抜刀するエンディミオン。
剣先を向けながら、エンディミオンが言う。
エンディミオン「言ったろ。俺でも油断するなって。」
屋上−。
引き続き戦っているセーラールナと、クンツァイト。
だが、セーラールナを追いまわすクンツァイトには、どう見ても殺気がない。
逃げながら、セーラールナが言う。
セーラールナ「私だって、同じ手ばかりじゃないわよ。」
ムーンライト・スティックに軽くキス。「ぶんぶんぶん」と思い切り振り回すと、アイテムが変化し始める。 *25
セーラールナ「金のハリセン!」
金のハリセン *26 に変化させたルナ。
だが、金のハリセンは、セーラールナには思いようだ。
セーラールナ「・・・お、おもい。」
はぁ?という顔のクンツァイト。 *27
よろけるセーラールナ。ついには、ころんで、金のハリセンを放り投げてしまう。
ふき飛んでいく金のハリセン。その先には、逃げてきた妖魔が。 *28 *29
セーラールナ「今だわ!」 *30
セーラールナ「ルーナ・シュクル・キャンディ!」 *31
妖魔を倒すセーラールナ。 *32 *33
森の中−。
対峙しているマスター・エンディミオンと、セーラームーン。
セーラームーン(これ、戦っている振りだよね。)
そんなセーラームーンの想いに関係なく、険しい表情で、セーラームーンに斬りかかるエンディミオン。
仕方なく、ムーンライト・スティックで、受けるセーラームーン。*34
セーラームーン「ちょっと待って!」
そんな言葉にも、耳を貸さず、ムーンライト・スティックを弾き飛ばすエンディミオン。
ムーン「本気なの?」
ムーン「衛・・・。本気じゃないよね。」
エンディミオンが剣を一振りすると、セーラームーンのリボンの下から、『ムーンフェイズの時計』がこぼれ落ちる。 *35
あわててひろうムーン。だが、『ムーンフェイズの時計』にはヒビが。 *36
エンディミオン「それが、答えだ。」
再び、エンディミオンが、セーラームーンに向かって、剣を振りかざした、その時!
ムーン「衛!」
その時、ムーン・ティアラが輝きはじめ、セーラームーン自身も輝き始める。
ダークキングダム クインメタリアの間−。
クインメタリアへの干渉を感じ取り、もはや、当たり前のように、クインベリルがつぶやく。
クインベリル「また、プリンセスか・・・。」
フィールド・アスレチック場 つり橋−。
つり橋を渡って、帰る途中の進悟。
その時、大地が音を立てて、揺れ始める。
ビルの屋上−。
戦っているクンツァイトとセーラールナのいるビルも揺れ始める。
クンツァイト「始まったか・・・。」
予定通り・・・とでも言うかのような意味深な表情で、跳躍して消えるクンツァイト。
森の中−。
セーラームーン ハートムーン・ブローチのあたりからあふれ出す、幻の銀水晶のパワー。
セーラームーンを中心として、パワーの波が広がっていく。
フィールド・アスレチック場を中心とした地域は、局地的な大地震だ。
フィールド・アスレチック場 つり橋−。
橋から落ちそうになっている進悟。必死にしがみ付いている。
森の中−。
セーラームーンからあふれ出す、幻の銀水晶のパワーは止まらない。
セーラームーン「進悟・・・。」
セーラームーン「進悟・・・!」
離れていても、今のセーラームーンには、遠くにいる進悟の事がわかる。
立ち上がって、誰かに助けを求めるように、叫ぶセーラームーン。
セーラームーン「進悟が・・・。進悟を助けて!」
エンディミオン「落ち着け! チカラを止めろ。」
エンディミオン「お前が止めるんだ。うさぎ!」
エンディミオンの声に、少し落ち着きを取り戻すセーラームーン。 *37
再び、立ち膝になり、想いをこめて念じる。
セーラームーン「お願い・・・。止まって!」
セーラームーンの流した涙が、ハートムーン・ブローチに落ちると・・・、
チカラの発動が、急激に収まっていく・・・・。
しばらくして、完全に止まったようだ。
橋の上−。
橋に必死にしがみ付いている進悟。何とか、橋に登る事ができた。 *38
森の中−。
放心状態で、ぺたんと座っているセーラームーン。
それを、ほっとした様子で見守るエンディミオン。
動けないセーラームーンに寄っていき、再び、険しい表情で語りかける。
エンディミオン「うさぎ。俺はもしもの時は、本気でお前と戦う。」 エンディミオン「俺達には、それぐらいの覚悟が必要なんだ。星を滅ぼさない為に。」 エンディミオン「お前が信じるのは、俺じゃない。・・・お前自身だ。」
エンディミオン「いつかきっと一緒にいられる日が来るから。」
そう言い残し、跳躍して消えるエンディミオン。 *39 *40
セーラームーン「衛・・・。」
エンディミオンの背を見送り、立ち上がるセーラームーン。
橋の上−。
うさぎが走ってくる。橋の上で、気力を使い果たしたように、座り込んでいる進悟。
うさぎ「進悟! だいじょぶだった?」
進悟「マジ びびった。」
ほっとするうさぎ。エンディミオンの言葉を思い出すうさぎ。
エンディミオン(お前が信じるのは、俺じゃない。・・・お前自身だ。)
うさぎ(私が、護らなきゃいけないんだ。) *41
今の二人のように、ひびが入ってしまった『ムーンフェイズの時計』を、それでも大事に持っているうさぎ。
フィールド・アスレチックの中−。
育子ママと斉藤社長は、フィールド・アスレチックの橋に、まだ必死にぶら下がっている。
・・・でも、足をのばせば、地に付く高さで。
橋の上から、二人の手をつつくセーラールナ(人間体)。
つつく度に、ぎゃーぎゃーと騒ぐ二人。しばらくは、このまま助からないようだ。
ホテル−。
美奈子が、これまでの自分の活動を振り返るように、自分が載っている雑誌やCDを眺めている。
その時、映しっぱなしにしていたテレビに、うさぎと育子ママ、進悟が映し出されている。 *42 *43 *44
謎の大地震があった現場にいたという事で、取材を受けているようだ。
ビックリする美奈子。
アル「プリンセス!」
アル「原因は、幻の銀水晶か・・・!」
アル「かなり地球に影響が出始めているな・・・。」
やや慌てて、テレビを消す美奈子。
少しして決意したように、美奈子が言う。
美奈子「アルテミス・・・。あたし、決めた。もう歌はやめる。」
つづく。
*1:この場合、「育成」というより、「調教」と言った方がしっくりくるが。笑
*2:この二人は、姿が変わっても、「衛」「うさぎ」で呼び方が変わらない。
*3:未来の王の間にしては狭いので、ここは寝室の1つかな。
*5:おお! 仲間の前でも「衛」って、呼び捨てだ。ラブラブだな。
*6:ん?ん?
*7:あにゃにゃにゃ・・・。
*8:にににに・・・。
*9:顔が近いので、そのままキスするのかと思ってしまいました。笑
*10:つうか、「ぎゃー!」
*11:「平仮名の!」というのが素晴らしい!
*12:ジタバタしているように、ルナの前脚を動かしているのも斉藤社長。笑
*13:先週、あちこちのBBSで書かれていた「クラウンでバイトすればいいのに」が現実に! 笑
*14:このセーラールナは、可愛いな。
*15:入室する前に、ちょっと躊躇するような芝居があったような、無いような。
*16:そんなところで、ほふく前進してたら、普通死にます。笑
*17:監視?
*18:きらーん!
*19:専用にCGを作ってますね。
*20:[1] 痛がって、頭をさすってみたり。
*21:この時、スカートが可愛くめくれますね。
*22:[2] わなわなと怒りに震えてみたり。
*23:[3] やめてくれ・・・という感じに逃げてみたり。
*24:[4] 逃げる時に、木にぶつかってみたり。
*25:昔見た、ドリフ・ヒゲダンスにおける「水バケツ回し」の動作だね。
*26:光の加減で、金にあまり見えない・・・。
*27:先ほどまで、事務的に行動していたが、ここでは感情が出てしまう。
*28:んなアホな。
*29:[5] 顔面をおさえてみたり。
*30:おいおい。何が「今だわ!」だよ。
*31:「威力が弱い」とCBC公式にかかれている技で消滅してしまう妖魔は、やはり手加減されたものなのか?
*33:でも、「カット!」の声がかかる前に、剣をおろしてはいけないと思うぞ。笑
*34:なお、マスターの剣には、剣刃にクボミがあって、受けやすくなっている。
*35:どうやって、時計の鎖だけを斬ったのかは、きっと秘密なんだろう。笑
*36:柔らかい草の上に落ちたのにね。
*38:すごい腕のチカラだ。見せ場があるな、進悟。
*39:普通に歩いて、帰っていったぞ。笑
*40:もうちょっと、かっこよく撮ってあげればいいのに。
*41:衛の言葉なら、そのまま疑いもなく、信じてしまえる うさぎ。
*42:「落ちそうになりましたのよ。」と興奮して話す育子ママ
*43:ママを落ち着かせようとするうさぎ
*44:腕くみをして、その様子を眺めている進悟